何故ベラルーシのクリスツィナ・ツィマノウスカヤ選手が「亡命を希望」しているのか?
東京五輪の陸上競技に出場したベラルーシのクリスツィナ・ツィマノウスカヤ選手が、同国のオリンピック委員会が用意した帰国便への搭乗を羽田空港で拒否した。コーチ陣を批判して帰国させられそうになったといい、オーストリアやドイツなど第三国への亡命を希望しているという。
ベラルーシのスポーツ・メディアのインタビューに応じ「ベラルーシで私は投獄される可能性がある」と帰国を拒否する理由を述べた。
何故クリスツィナ・ツィマノウスカヤ選手が「亡命を希望」しているのか?
「帰国すると投獄」される可能性があるのか?
ベラルーシは強権体制が続く旧ソ連の国です。「欧州最後の独裁者」と呼ばれるルカシェンコ大統領による強権体制が続いています。
そのルカシェンコ大統領が東京五輪の成績と今回の騒動に大変ご立腹なのです。
クリスツィナ・ツィマノウスカヤ選手がインスタグラムにコーチ陣の不手際を批判する映像を投稿したところ、コーチや本国関係者らから強く削除を求められ、1日になって急きょ帰国を命じられて、羽田空港に連れてこられたという。
彼女はこの時、「身の危険」を感じたからかもしれません。
日本の警察に保護を求めたのです。
ギリシャ発リトアニア行きの民間航空機が、ベラルーシ上空で進路を変えて同国内の空港に緊急着陸。搭乗していたベラルーシの反政権派関係者2人が警察に拘束された。ベラルーシ当局が主導したとみられて、国際的な批判が強まりました。
拘束されたのは、隣国ポーランドを拠点に活動する反体制派メディアの元編集長ら2人です。メディア組織を「テロ組織」として指名手配していました。
ルカシェンコ政権が、反政権派の弾圧を目的に強硬手段に出たとも言われています。
そんな強権体制のベラルーシに強制帰国されるのでやはり「身の危険」を感じたのでしょう。
国際オリンピック委員会(IOC)には慎重に正しい対応を願いたいです。